2025.06.05
第41回 漢方の考え方

健康と美容、栄養、ウェルエイジングを専門としている内科美容皮膚科医 中島由美です。

私は診療の中で漢方をよく取り入れることがあります。
西洋医学は個々の症状に合わせた薬を使うので即効性がありよく効きます。

ですが、病気までに至らない不調(倦怠感や冷え性など)については西洋医学では対応しきれません。

このような時に体質改善としても効果があるのが漢方薬で、積極的に鍼や食養生などの東洋医学も取り入れています。

漢方の基本は「病気ではなく人をみる」という考え方で、体の一部分だけでなく体全体のバランスを総合的にみるといったものです。
体質や生活習慣も見直し、「中庸」に整えていくことが目標となります。

漢方の考え方のひとつに、「気・血・水(き・けつ・すい)」というものがあります。
この3つの要素のバランスが取れている状態が心身ともに健康であり、バランスが乱れると、病気や不健康な状態をまねくと考えられています。

体を維持するための3要素「気・血・水」
気(き):体をめぐっているエネルギーを表します。
血(けつ):血液や血液によって運ばれる栄養素、熱を表します。
水(すい):体内の液体のうち、「血」を除いたもののこと。

また、漢方は病気にかかっている人の状態を「証」に分類して、「証」に基づいた治療をします。
証によっては、同じ症状でも選択する漢方が大幅に変わることがよくあります。

「証」は虚と実、寒と熱があります
虚証:体力が弱って病気への抵抗力が落ちている人
実証:体力があって病気への抵抗力が強めの人
寒証:熱が足りていない状態で、寒気や冷えを感じる人
熱証:熱がたまった状態で、ほてりやのぼせを感じる人

さらに、「木・火・土・金・水」の五行の考え方を応用した「五臓」という考え方があります。

「五臓」は肝、心、脾、肺、胃がありますが、西洋医学でいう臓器の考え方とは少し異なります。
体のどこにトラブルがあるのかをみて、漢方薬を選択していきます。

肝:栄養物の貯蔵、自律神経系、血の流れ、精神情緒を調整します。
心:精神、思考、意識、感情、血の生成・運行を行います。
脾:消化吸収、栄養物と水分の運搬を行います。
肺:呼吸から気の摂取、皮膚機能、水分の調整、免疫機能の調整を行います。
腎:老化との関連、生命活動の統括維持を行います。

漢方は自然の摂理を体に当てはめバランスを調整して、その人にとって「ちょうどいい状態」に戻していきます。
漢方は、病気というほどではないけどなんとなく不調を感じている方や、色々な症状が複合的に重なっている方に最適な治療だと考えています。

西洋医学と東洋医学、どちらも良い点がありますので総合的に診察し治療していくことが私の中ではベストです。

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