2025.06.05
第33回 ○○中毒になっていませんか?

健康と美容、栄養、ウェルエイジングを専門としている内科美容皮膚科医 中島由美です。

自分では気づきにくい〇〇中毒。
外来をしていて、患者さん皆さんに聞く生活習慣の中で、実に多くの方が中毒に陥っていると感じています。

例えば、甘いもの、小麦、ご飯、ジャンクフード、お菓子、アイス、コーヒー。
生活習慣ではタバコ、酒、ネットサーフィン、買い物など。

中毒かどうかの判断は、「すぐにやめれるか」です。
今読まれている方の中でドキッとした方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これらのものは依存性が高く、気をつけていないとやめられなくなるものばかりです。

明日からやめられますか?と聞くと、困ったような顔をされて抵抗される方もいらっしゃいます。
大好きなものだから、そうなりますよね。

でもその時点で中毒になっていると感じてほしいのです。

では、なぜ中毒になってはいけないのでしょうか?
いくつか例を挙げながら説明していきます。

・甘いもの
甘いもの依存の方は、毎日何かしら甘いものを食事以外の時に食べています。
チョコだったり、シュークリームだったりおまんじゅうだったり。
時々はリラックスしたり楽しむために食べてもいいのですが、これが毎日となると話は変わってきます。

食事を摂ると血糖が上がります。

次の食事までの間に血糖はゆっくりと降下して基準値に戻るのですが、食間に甘いものを摂ると血糖が落ち着く前に急に跳ね上がります。

急に上がった血糖に対して膵臓からインスリンが大量に出て、急に血糖が下がることになります。

血糖が急激に下がる時に交感神経が興奮してイライラしたり、急激な空腹感と食べたいスイッチが入るのです。

その後また甘いもので頭の中は快楽ホルモンで満たされる…この繰り返しが延々と続き、その代償が慢性疲労感、落ち込みやすく鬱っぽくなるなどの精神症状、肥満、膵臓が疲弊すれば糖尿病となります。

小腹が空いたら少量のナッツや枝豆、ドライフルーツなどが良いでしょう。

・小麦(グルテン)
世の中には小麦製品で溢れています。

パン、パスタ、ラーメン、うどんなど、私たちは子供の頃から食べてきています。 
給食にも出ていましたよね。

この小麦製品の害は本が1冊書けてしまうくらいのものがありますし、以前より小麦についてたくさんの書籍が出版されています。

小麦を食べ続けることで腸の粘膜が障害されます。
腸粘膜は細胞同士がガッチリ組み合って必要な栄養分だけを体内に吸収するようになっていますが、小麦は腸の細胞と細胞の結びつきをゆるくし、隙間がたくさんできるようになります。
隙間から未消化なものや体の中に入れたくない添加物などが漏れ出て体内で炎症を引き起こすようになります。

これがリーキーガット症候群と呼ばれるもので、アレルギー体質を引き起こしたり、肥満、疲労感、精神不安、体調不良などの原因となることもわかっています。

小麦は醤油などにも入ってますし完全に抜くことは難しいので、パンや麺類だけでもなるべく控える生活にしましょう。

・ご飯
精製された白米をたくさん食べると血糖が上がります。

ご飯1杯で角砂糖11個分とも言われるくらいで、毎日3食しっかりごはんを食べるのは多すぎかもしれません。

野球選手やマラソン選手はエネルギー確保のためにご飯はしっかり食べますが、デスクワークや家事をしているくらいの運動量であればご飯はそんなに多くはいらないです。

血糖の話は、先ほどの甘いものの項目でお話しした通りです。

まずはご飯茶碗半分から、最終的にはおかずと食べるときはつまむ程度にして最後にお腹がまだ空いていたら少量のご飯にしてみましょう。

・コーヒー
コーヒーを毎日3杯以上飲まれている方がいらっしゃいます。

カフェインは依存性が高いことでも知られており、実際なかなかやめられない方もいらっしゃいます。
眠気覚ましで朝シャキッとしたい、昼食後の眠気覚ましに、など。

これも時々はいいのですが、カフェインを摂ることで本来の疲れや眠気をブロックして体は休みたいのにムチを打っているような感じになります。

ここぞという時や、リフレッシュのために嗜好品として楽しむのはいいと思いますが、習慣化してインスタントコーヒーで毎日カフェインを摂るのは交感神経を常に刺激してしまうことになり、逆に疲れやすい体となります。

交感神経優位の方は慢性じんましんとなることもよくあります。

不眠の方は朝のコーヒーでも夜まで響きますからご注意を!
(カフェインはコーヒーだけでなく、紅茶、緑茶、ジャスミンティにも含まれることをお忘れなく)

いかがでしたでしょうか?

何気ない生活習慣に潜む〇〇中毒は、自分の意識で中毒をおこすものから離れるしかありません。

依存性の高いものに振り回されず、自分をコントロールして健康的で心地良い生活を送りましょう。

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