2025.06.05
第22回 ニキビを繰り返す方へ

健康と美容、栄養、ウェルエイジングを専門としている内科美容皮膚科医 中島由美です。

今回は私たちを悩み、悩ませてきたニキビについてお話ししようと思います。

ニキビはなぜできるのでしょうか?
健康な皮膚は毛穴から汗や皮脂を出します。ターンオーバーが悪くなると毛穴が詰まり、皮脂が外に出られなくなります。この状態を「コメド」と言い、いわゆる「白ニキビ」と呼ばれます。詰まった毛穴の下ではアクネ菌が増殖し、炎症を起こした「赤ニキビ」、化膿した「黄ニキビ」へと悪化します。
以前は、炎症が起きたニキビに対してアクネ菌を抑える抗菌薬が主流でした。最近では、コメドの段階から治療できる薬が登場しており、毛穴の詰まりを解消してニキビが悪化しない治療ができるようになっています。この薬は詰まった毛穴を開き、過酸化ベンゾオイルが入ったものはアクネ菌を殺菌できるようになっています。抗菌薬ではないので長く使っても耐性菌の心配はないと言われています。
最初の3週間は副作用で皮膚が乾燥し皮が少し剥けたりと刺激症状がありますが、ここを乗り切るとニキビが落ち着いてくる方がほとんどです。半年以上使い続けると新しいニキビはできにくくなり、肌質の改善が期待できます。
当院では、十味敗毒湯や黄連解毒湯などの漢方薬でもニキビ治療薬として良く使います。特にニキビの赤みがある時に黄連解毒湯を内服してもらうとスッと赤みが減っていきます。

ニキビを治すと同時に、ニキビ痕も気になる方が多いです。
先述の十味敗毒湯は桜皮を含んだものもあり、この桜皮がコラーゲンを増やして瘢痕化したニキビ痕に効果があるというデータもあります。
また、ターンオーバーを正常化・促進するためにケミカルピーリングも有効的です。薬剤の力で皮膚の角質層~表皮上層部を剥がれやすくし、ニキビやニキビ跡を改善させていきます。

ターンオーバーが悪くなる原因について少し考えてみましょう。
不規則な生活、酸化した食品(コンビニの唐揚げ、ファーストフードのハンバーガーやポテト、お菓子類)、寝不足、ストレス、便秘など心当たりはありませんでしょうか?
特に食べ物は大事です。肉、魚、豆類からタンパク質をしっかり摂取してください。肉や魚にはタンパク質だけでなく鉄や亜鉛も含まれ、皮膚を構成する大切な材料となっています。
まずは食べ物に気をつけ、生活を規則正しくしてみてくださいね。

また、皮膚は乾燥してもターンオーバーが悪くなります。脂性肌の方でも1日に何回も顔を洗ったり、強い洗顔料で皮脂を落としすぎてはかえって逆効果となる場合があります。オイルやジェルのメイク落としをずっと使っていると皮脂を落としすぎて皮膚が乾燥し、ニキビや皮膚が荒れることがありますので皮膚の状態を見ながら泡タイプやクリームタイプに変更してください。
洗顔後は保湿もしっかりしていきます。皮膚が荒れている間はアルコールが入った化粧水は避けて、アルコールフリーのものを使うと良いでしょう。クリニックではヘパリン類似物質(ヒルドイド)の化粧水、乳液などを処方できますのでご相談ください。

ニキビを作らせないためにはいくつかのポイントがあります。
また、ニキビができた後の正しい処置の仕方も重要です。
生活習慣を見直して、強い肌と体を手に入れましょう。

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