
健康と美容、栄養、ウェルエイジングを専門としている内科美容皮膚科医 中島由美です。
皆さま花粉症対策は大丈夫でしょうか?
花粉症の種類として、春はスギ、ヒノキ、秋はブタクサ、ヨモギ、公園に生えているシラカンバなどがあります。イネ科の花粉は種類が多いため、春から秋まで長い間飛散します。
花粉症と風邪は鼻水、喉のイガイガなど症状が似ていますが、花粉症に特徴的な症状はサラサラとした水様性の鼻水と目の痒みです。どちらかわからない時は血液検査で花粉症を確認することもできます。
ヒトはなぜ花粉症になるのでしょうか?
花粉などの異物が体内に入るとアレルギー反応を起こすことがあります。花粉に対して過剰な免疫反応が起こり、免疫系の細胞が刺激されてヒスタミンという化学物質を放出します。このヒスタミンが鼻水や目の痒みをひき起こし、これらの症状を引き起こす病態を花粉症と言います。
実は花粉症は犬や猫にも起こります。ヒトの花粉症は鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、目の痒みなどが主な症状ですが、犬や猫の主症状は皮膚炎・外耳炎となります。もし特定の時期に皮膚を痒がっていたら、花粉症の可能性も考えてあげてくださいね。
モーニングアタックという言葉を聞いたことがありますか?
花粉症の症状が強くでる時間帯は14時ごろと言われていますが、朝起きた時にも症状が強く出る患者さんが非常に多いです。まだ外出していない起床時に起こる花粉症を「モーニングアタック」と言います。
花粉は重いので、衣服についた花粉や室内に舞っている花粉が寝ている間に床や布団の上へ落ちてきます。起床する時に布団の上に積もった花粉やハウスダストが舞い上がり、吸い込んでしまいます。また、寝ているときは副交感神経優位ですが、起きると交感神経優位に切り替わるので鼻や目が過敏になっていることも考えられます。
対策としては、以下の方法があります。
・夜寝る前にマスクをつけて花粉を吸い込まないようにする。
・加湿器を使って花粉が舞い上がらないようにする。加湿は鼻や喉の粘膜を保護する。
・花粉症の薬は朝方に効果のピークが来るように夜寝る前の薬にする。
花粉爆発?!
花粉は、黄砂やPM2.5と反応すると爆発・破裂することがわかっています。黄砂やPM2.5が花粉表面を傷つけ、細胞壁の亀裂から水分を取り込み、膨張、破裂すると言われています。
通常の花粉サイズは鼻の粘膜まで侵入しますが、爆発すると気管支や肺にまで入り込み喘息の原因となる可能性もあります。通常のマスクは花粉を防ぐことができますが、花粉爆発したあとの微粒子はマスクを通り抜けてしまいますので注意が必要です。
対策としては、以下の方法があります。
・黄砂やPM2.5が強い日には外出を避ける。
・交通量の多い沿道での運動を避ける。
・ドア、窓など閉めておく。
治療について
花粉症の治療は抗アレルギー薬として飲み薬や貼り薬、点鼻薬、点眼薬などがあります。症状に合わせて薬を組み合わせたり、根本治療の舌下免疫療法やアレルギー体質改善の注射もあります。
花粉症の予防は飛散時期の2週間前から準備しておくことをおすすめします。(ちょうど今の時期から)
また、アレルギー反応を暴走させないようにするには、普段の食事がとても大事です。
小麦、牛乳は腸の粘膜にダメージを与え免疫機能が落ちますので、花粉症などアレルギーのある方は特に小麦、牛乳を避ける食事を摂ってくださいね。
自分の体は自分で守る。
お薬を上手く使いながら、自分の身体を強くしていくことがこれからは特に大事だと思っています。
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