
健康と美容、栄養、ウェルエイジングを専門としている内科美容皮膚科医 中島由美です。
能登半島地震で多くの方が被害に遭われ、避難所生活を余儀なくされている方がたくさんいらしゃいます。
日本は地震が多く、いつ誰が被災してもおかしくありません。
それが家なのか、職場なのか、旅行先なのか、時間帯も予測がつきません。
多くの地震災害を目の当たりにしている私たちは災害に対して正しい知識とそれを乗り越えるために準備をしておかなくてはなりません。
私の故郷が金沢ですので、見慣れた街や知人の家が崩壊していくのを見て、まさに自分ごととして捉えるようになりました。
今後は2次災害とも言われる健康被害が焦点になっていきます。
2次災害は避難所で生活されている方が、衛生面、環境の悪化から体調を崩されたり、場合によっては命の危険に晒されることもあります。
避難されてから食料も水も不十分、ようやく届いた物資がパン、麺だけとなると栄養不足に陥ります。人間にはたんぱく質や鉄、ビタミンB 、ビタミンC、亜鉛、鉄などが複合的に必要なので、エネルギーが不足し免疫機構が低下します。また、外出をしないので日光に浴びることが少なくなり、ビタミンD不足から感染症にかかりやすくなったり、骨量低下により骨折しやすくなることやアレルギーが悪化することもあります。
普段から麺類や白米が多く、たんぱく質をあまり取っていない方の血液検査は栄養がほとんど足りておらず、栄養不足と診断します。私のクリニックでは治療の一環として栄養の摂り方の指導、食生活の改善、不足しているものをサプリメントで補うなどしていますが、栄養について毎日意識していないとたんぱく質などの栄養素が不足して細胞の機能が滞り、体調を崩してしまうのです。逆に栄養が整うと様々な不調が解消していきます。
それくらい大事な栄養ですが、避難生活では満足に量も質も摂ることができません。
昔大航海時代では生の野菜や果物からビタミンCを摂らなかったために壊血病と言われる病気がみられました。また、鉄や葉酸、ビタミンB12不足で貧血にもなりますし、特にビタミンB12不足ではウェルニッケ脳症といって意識障害になることもあります。透析をしている方や胃腸を切除している方などは更に栄養不足に陥りやすく、重篤な状態になることもあります。
そこで地震などの災害時に飲んでいただきたいのがサプリメントです。ビタミンB、鉄、亜鉛、ビタミンDは特に不足しがちなので防災の準備の際にも是非追加してほしいと思います。これらの栄養素がバランスよく入っているサプリメントもありますのでぜひ活用してください。私も先日、家の防災グッズを見直した時に、2次被害予防のサプリメントは必要だと思いサプリメントを準備しました。特にビタミンB、鉄は女性に不足しがちな栄養素で、不足すると睡眠障害やメンタル不調まで引き起こします。
避難所ではインフルエンザやコロナウイルス、ノロウイルスが感染しやすい場所です。自分の体を守るために、普段から免疫をあげておくことも必要です。毎日の食事もこれを機会に見直していただき、たんぱく質メインの食事で強い体を作っていってほしいと思います。
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