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2026.03.09
『ビタミンD』について

ビタミンDは、脂溶性のビタミンで、カルシウムの吸収を助ける重要な役割を持っています。

ビタミンDが不足すると、骨が脆くなる病気であるくる病や骨粗鬆症のリスクが高まります。

ビタミンDにはD2からD7までの6種類があります。人にとって重要なビタミンDはD2とD3の2つです。

D2とD3の働きは同じと言われていますが、最近ではビタミンD3の方がD2よりも効果が強いとされる意見もあります

ビタミンDを得る2つの主な方法

①食品から摂取する方法と、②日光を浴びてビタミンDを生成する方法です。

ビタミンDは魚介類やきのこ類に多く含まれています。

穀類や多くの野菜、肉類には少ないです。以下は、ビタミンDを多く含む食品の例と、その含有量です。 

 魚介類

  1. サケ – 生のサケ(約100g)で約30μgのビタミンDを含むことがあります。
    これは約1200IUに相当します。
  2. サンマ – 生のサンマ(約100g)あたり約16μgのビタミンDを含むことがあります。
    これは約640IUに相当します。

魚介類はビタミンDの豊富な天然の源です。

特に脂の多い魚にはビタミンDが多く含まれています。 

きのこ類

きくらげ – 日光に晒されたきくらげはビタミンDを豊富に含むことがあります。

100gあたり約85.0μgのビタミンDを含むとされており、これは約3400IUに相当します。

ただし、栽培方法によってビタミンDの含有量は大きく異なります。

きのこは紫外線にさらされることでビタミンDの生成が促進されるため、自然光に晒されたきのこは特にビタミンDを多く含みます。 

ビタミンD3はヒトが自ら作り出すことが可能なビタミンです。

主にヒトの皮膚に存在する、7-デヒドロコレステロール(プレビタミンD3)から作られます。

(日光の紫外線を浴びて活性型ビタミンD3が生成されるまでのプロセス)

人の皮膚に特定の紫外線、UV-B(280~315nmの波長)が当たると、皮膚にある7-デヒドロコレステロールがプレビタミンD3に変わります。

この変化は太陽の光が直接皮膚に当たったときに起こります。

プレビタミンD3は、体温の影響を受けてビタミンD3に変化します。

この過程は自然に体内で行われ、特別な外部からの助けは必要ありません。

生成されたビタミンD3は、ビタミンD結合タンパク質という特定のタンパク質によって肝臓に運ばれます。

肝臓でさらなる変換を経て、体全体で利用できる活性型ビタミンDになります。

UV-Bは服やガラスを通過できないため、屋内で多くの時間を過ごしたり、外出時に日焼け止めを使うとビタミンDが不足しやすくなります。

紫外線が肌に悪影響を与えることはありますが、適度に日光を浴びてビタミンDを得るバランスが大切です。

例えば、夏の東京で30分直射日光を浴びた場合、肌の露出度が10%の状態で約700~800IUのビタミンDが体内で生成されます。

冬に同じ時間日光を浴びても、夏のように多くのビタミンDは生成されません。

 ビタミンDの働き

ビタミンDの活性化~

食品から摂取したビタミンD(25-(OH)VD3)や、皮膚で生成されたビタミンD(25-(OH)VD3)は、肝臓や腎臓で活性型ビタミンD(1α,25-(OH)2VD3)に変換されます。

この活性型ビタミンDが体内で効果を発揮します。

関連していることビタミンDの働き
免疫調整とアレルギー反応の抑制免疫機能を強化するだけでなく、過剰な免疫反応を抑制する調整役としても重要な働きを持っています。また、ビタミンDは粘膜のバリア機能を強化し、ウイルスやアレルゲンが体内に侵入するのを防ぐ役割も持っています。特に冬場に多く見られる季節性インフルエンザに対して、ビタミンDの効果が注目されています。冬になると日照時間が短くなり、ビタミンDを自然に生成する機会が減少します。
冬に新聞でよく話題になるインフルエンザですが、ビタミンD3を1日1200 IU摂取することで、インフルエンザAの罹患率が低下するとの研究報告があります。
(ビタミンDが免疫応答を調節し、ウイルスに対する抵抗力を高めるためと考えられています。)
糖尿病血中ビタミンD濃度が高い人は、低い人に比べてタイプ2糖尿病のリスクが64%低いと報告されています。ビタミンDがインスリンの機能を支援し、糖尿病のリスクを減少させる可能性があることが示唆されています。
ビタミンDは、β細胞の機能を保護し、インスリンの感受性を改善することにより、血糖調節に寄与すると考えられています。
ガン予防ビタミンDとがんとの関連についての研究が進んでおり、特に注目されているのは、血中のビタミンD濃度が高い人はがんで亡くなるリスクが低いことを示す研究結果です。
ビタミンDは細胞の増殖を調節し、がん細胞の成長を抑制する効果があるとされています。がん予防効果についての具体的なメカニズムには「がん細胞のアポトーシス(自然死)を促進する」「新しい血管の形成を阻害することによる栄養素の供給の減少」などがあります。
これにより、がん細胞の成長が抑制されると考えられています。
妊娠妊娠しやすい体作りにおいて非常に重要な役割を果たしています。最近の研究により、ビタミンDが子宮内膜の環境を整え、着床に必要であることが明らかにされています。40代の女性において、ビタミンD濃度が低いほど卵子の減少が早いことが報告されており、ビタミンD不足が生殖能力に影響を与えることがあります。
また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性は、ビタミンD不足が多いとされ、ビタミンDの補充が排卵率の改善に寄与することが示されています。
体外受精においても、ビタミンD欠乏は体外受精の着床率や妊娠率の低下に関連しており、適切なビタミンD濃度を維持することが成功率を高めることにつながります。
男性においても生殖健康に影響を与え、精子の運動率や正常な形態率の低下が報告されています。
適切なビタミンDの摂取は、子どもが小児喘息にかかるリスクを大幅に低下させることが示されています。
骨の健康腸からのカルシウム吸収を促進し、骨でのカルシウムの利用を助け、血液中のカルシウムレベルを適切に保ちます。
ビタミンDが不足すると、体内のカルシウムバランスが崩れ、骨の健康が損なわれることがあります。
神経細胞の保護やその増殖、分化の調節をつかさどります。
これにより、神経細胞が適切に機能し、脳の健康が維持されることが可能となります。
活性型ビタミンD3のこのような作用は、行動や精神の健康問題に対する有望な対策として注目されています。(ストレスに関連した問題やうつ病などの精神的トラブルなど)
美容ビタミンDは、紫外線や細菌からお肌を守る「抗菌ペプチド」も産生できるため、肌荒れやニキビが起こりにくい、健康なお肌づくりに役立ちます。空気中の埃や細菌、活性酵素といった外的要因からお肌を守る働きも強化されるため、肌荒れも起こりにくくなるでしょう。また、シワやたるみの発生も防ぎます。また、ビタミンDを積極的に摂取することでお顔の骨密度が上がり、筋肉を支える力が高まって、お肌にハリや弾力をもたらします。骨と皮膚は一見繋がりがないように見えますが、シワやたるみを防ぐためには、お顔の骨密度や筋肉量を保つことも大切です。
乾癬(皮膚疾患)ビタミンDはビタミンAと共に乾癬の治療に利用されています。
これらのビタミンは皮膚細胞の成長と分化を正常化することで、乾癬の症状を軽減する効果があります。

世界中で見られるビタミンD不足は、多くの健康問題に関連しています。

ビタミンD欠乏症は現在、世界の約半数の人々に見られ、その割合は上昇傾向にあります。

  • 野外での活動の減少: 現代人の生活スタイルの変化により、屋外で過ごす時間が減少しています。
  • 大気汚染: 一部の地域では大気汚染が日光のUVB線の到達を妨げ、ビタミンDの自然な生成を阻害しています。
  • 高緯度地域での生活: 高緯度地域では、日照時間が短かったり、日光が弱いため、十分なビタミンDが生成されにくいです。

ビタミンD不足が気になる場合は、血液検査を通じてビタミンDのレベル(血液中の濃度)を確認することが推奨されます。採血によって25(OH)D (25-ヒドロキシビタミンDと読みます)の量を測定します。

適切なビタミンDレベルの維持は、これらの健康問題の予防及び管理に有効です。

日本人のビタミンD摂取推奨量と耐容上限量

2020年版の日本の食事摂取基準では、18歳以上の男女に対して1日のビタミンD摂取目安量を8.5μg(マイクログラム、約340IU)と設定しています。

一方で、成人の耐容上限量は100μg(4000IU)とされており、これは健康な成人が日常的に摂取しても安全とされる最大量です。

令和元年の国民栄養調査によると、日本人成人の平均ビタミンD摂取量は6.9μg(約276IU)です。

これは推奨量の8.5μgに満たないため、多くの日本人のビタミンDの摂取量が推奨量未満である状況が明らかになっています。

治療期間の目安

ビタミンDは食事やサプリメントの摂取後、血中濃度が徐々に上昇し、1ヶ月程度で血中濃度が維持され始め、3ヶ月程度で肝臓や脂肪に蓄積され安定してきます。改善のスピードは、ビタミンDの欠乏度、摂取する量、食事からの摂取かサプリメントかによって異なり、特に治療目的の高用量摂取の場合は、1ヶ月ほどで効果を期待できますが、徐々に量を減らして推奨量の範囲内で継続することが大切です。 

・ビタミンD(D2~D7までの6種類の中で、D2とD3が主に重要)は、脂溶性のビタミンで、カルシウムの吸収を助ける重要な役割があります。

・ビタミンDを得るには①食品から摂取②日光を浴びて生成する、という2つの方法があります。

・ビタミンDは、骨の健康、脳の健康、免疫機能の調節、糖尿病リスクの減少、がん予防、妊娠との関係、皮膚との関係に影響しています。

ビタミン欠乏症は世界の約半数の人にみられ、上昇傾向です。

・摂取推奨量は18歳以上の男女に対して1日のビタミンD摂取目安量を8.5μg(マイクログラム、約340IU)です。成人の耐容上限量は100μg(4000IU)

・ビタミンD欠乏を治療した場合、目安として1~3ヶ月程度でビタミンDレベルが安定してきます。

体内のビタミンDを増やしたいけれど、老化対策のために紫外線は浴びたくない。魚や乳製品は苦手で口にできないという方には、サプリメントで補うのがおすすめです。

当院でビタミンDサプリメント取り扱い商品紹介 

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